高貯蓄と高成長 3
たとえば、アメリカでは、1980年代はじめの7%台から1986年第三4半期まで継続的に低下し、一時は2%台まで低下しましたが、やっと1987年の第44半期に4・9%に若干戻るということがありました。
ほぼ5%以下の時代が1980年代に入ってからの特徴です。
今後再上昇することが期待されています。
一方、ヨーロッパでは、イギリスが7、8%、フランスが10、11%、西ドイツが12%前後ということで、これらとくらべても日本の貯蓄率はきわめて高いといえます。
・・・近年、日本周辺のアジア諸国では貯蓄率が顕著に高まってきている特徴があり、とくにアジアの新興工業国家といわれる台湾、韓国では日本と同水準、あるいは日本を上回る貯蓄率がみられます。
日本の高貯蓄については、経済学者、あるいは社会学者のあいだからいろいろ要因の指摘があります。
経済的にみれば、経済の成長が早かったこと自体がひとつの高貯蓄の原因です。
あるいは、日本の賃金制度に特有な現象であるボーナスが高貯蓄に影響していることもあります。
つまり通常の生活は月々の給与でまかない、多くの企業で通常夏と年末にニ度支給されるボーナスは大半を貯蓄にまわすという慣習があるからです。
ボーナス時における貯蓄率は平均して約50%になり、これが通年の貯蓄率を押し上げる要因になっています。