アメリカ経済の伸展 2
経済あるいは政治など、どの合理的な基準に照らしてみても、アメリカの鉱業における生産性は1973年以来急上昇しています。
統計上ではこのダイナミックな産業による生産性向上の影響がほとんど見られない日本や西ドイツなどの国でも、エネルギー価格の悪循環を停止させ、将来の燃料生産に大きな展望を開くという点で良い結果を得ています。
その他の生産性の停滞は統計上では主に小売業および卸売業、金融と不動産、個人的なサービス業などに見られます。
しかしこれは、現在アメリカ社会で進行中のさまざまに絡みあった大規模な人口統計上および構造上の変化による、あてにならない一時的な結果にすぎないのです。
人口統計上の変化としては、第2次世界大戦後の7500万の出生というベビーブーム時代の影響で1970年代に労働人口がふくれ上がったことがあります。
ヨーロッパでは当時それに当るようなことは何も起らなかったのです。
ヨーロッパ諸国が第2次世界大戦中に蒙った災害は深刻で、戦後も人口増加の大波を経験することがなかったのです。
そのために経済発展の時期には外国人労働者を受入れて労働力の需要に対応しましたが、1970年代後半の景気後退期には数百万人にのぼる彼らを国外に追いやりました。
・・・それとは対照的に、アメリカは約1200万の移民と数千万の若者のために比較的安定した職場を創り出しました。
求職者の殺到にもかかわらず、1970年代の終りには、結局、アメリカの平時における成人の民間雇用率はこれまでになく高いものになっていました。
しかし、未熟練労働者の労働時間が増加した結果、生産性指数の分母は大きくなり、従って数字となってあらわれた生産性の伸びは低いものになりました。